『薔薇の名前』のウンベルト・エーコが提起した<新しい中世>から、AI・SNS時代の社会構造を読み解く全5回の特別講義。メディア美学者・武邑光裕による私塾「武邑塾NEXT」6月27日開講・申込受付開始

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編集工学研究所(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:安藤昭子)は、メディア美学者・武邑光裕氏を講師に迎え、全5回のシリーズ講義「武邑塾NEXT」を2026年6月より開講します。

本講義では、『薔薇の名前』『フーコーの振り子』などの小説でも知られるイタリアの記号学者、ウンベルト・エーコが提起した<新しい中世>という視座を起点に、AIやSNSなどデジタルテクノロジーが高度に浸透した現代社会の構造を読み解きます。

情報環境の変化により社会的合意の基盤が揺らぎ、「確からしさ」が喪失しつつある今、テクノロジー・社会・文化の関係性を歴史的文脈から横断的に捉え直し、これからの時代を見通すための思考の足場を提示します。

■「武邑塾NEXT」再始動の背景

「武邑塾」は2013年の開塾以来、トランスメディアや人工知能、クリプトアナーキーなど、時代の前線を横断的に議論してきた講義シリーズです。2023年の配信企画を経て一時休止していましたが、このたび編集工学研究所の拠点「本楼」を舞台に、装いも新たに「武邑塾NEXT」として再始動します。

約3万冊の蔵書が並ぶ「本楼」という空間で、 武邑氏の思索と編集工学のメソッドを掛け合わせ、混迷する現代を解くための「問い」を深めていきます。

3万冊の蔵書を擁するブックサロンスペース「本楼」

武邑光裕氏コメント

現代は未来へ進んでいるというよりも、むしろ中世的な構造へと回帰しているように見えます。AIやSNSが前提となる社会のなかで、「真実」や「合意」のあり方は大きく揺らいでいます。本講義では「新しい中世」という視座から、いま起きている変化を捉え直し、これからの思考の基盤を探っていきます。

武邑光裕(たけむら みつひろ)メディア美学者

武邑光裕(たけむら みつひろ)/メディア美学者

1954年東京都生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒業、1978年同大学芸術研究所修了。日本大学芸術学部、京都造形芸術大学、東京大学大学院、札幌市立大学で教授職を歴任。1980年代よりメディア論を講じ、インターネットやVRの黎明期、現代のソーシャルメディアからAIにいたるまで、デジタル社会環境を研究。2013年より武邑塾を主宰。2017年よりCenter for the Study of Digital Life(NYC)フェローに就任。『記憶のゆくたて―デジタル・アーカイヴの文化経済』(東京大学出版会)で、第19回電気通信普及財団テレコム社会科学賞を受賞。

■「新しい中世」というレンズで捉える現代社会

AIやSNSの普及により、情報の生成・流通・評価のあり方は劇的に変化しました。しかし、その利便性の裏側で、社会的合意の崩壊や権威の断片化、価値観の多層化といった「認識の揺らぎ」が起きています。 こうした状況は、ウンベルト・エーコ が1970年代に予見した「新しい中世」──すなわち、マイクロソサエティ化や不透明な闘争といった中世的特徴の再来と重なり合います。本講義では、この歴史的相似形を手がかりに、一見バラバラに見える現代の諸現象をひとつの構造として読み解きます。

現代を再解釈するキーワード中世と現代を対比させ、デジタルテクノロジー社会の深層を浮き彫りにします。

  • 中世世界と AIシステム
  • 神学とアルゴリズム
  • 修道院とプラットフォーム
  • スコラ的論争と オンライン言説
  • 写本とデータベース
  • 異端と誤情報
  • 魔女とキャンセルカルチャー
  • 光と没入
  • 権威の断片化
  • 錬金術と暗号資産
  • ハーメルンの笛吹き男と小児性愛
  • 公開処刑と炎上
  • 巡礼とファンダム
  • ゴシップとポッドキャスト
  • 新中世とゲーム
  • 図書館とGoogle Books

これらの対比を通じて、現代のテクノロジー環境がもたらす「認識の変化」を立体的に捉えていきます。

■講義の特徴

本講義は、単なる歴史やテクノロジーの解説ではなく、現代を読み解くための「視座」を獲得することを目的としています。全5回の講義に加え、ディスカッションやオンラインでの課題・議論を通じて、参加者自身が思考を深めていく構成となっています。編集工学の方法論と掛け合わせることで、知識の理解にとどまらず、実践的な思考の枠組みとして展開します。

■特別セッション(ゲスト・パフォーマンス)

本講義では、各回の講義に加え、思想と身体、文化を横断する特別セッションを実施します。第一講では、若林恵(黒鳥社)をゲストに迎えた対談に加え、日本舞踊家・花柳徳太郎によるパフォーマンスを予定しています。講義終了後には、参加者同士の交流を深めるサロン形式の懇親会も開催します。また最終講においても、花柳徳太郎によるパフォーマンスおよび、講義後のサロン懇親会を実施予定です。

■講義日程

第一回:6/27(土)初回14:00-18:00 会場開催

第二回:7/24(金)20:00-22:00 オンライン講義(zoom)

第三回:8/28(金)20:00-22:00 オンライン講義(zoom)

第四回:9/25(金)20:00-22:00 オンライン講義(zoom)

第五回:10/31(土)14:00-18:00 会場開催

 

■講義会場(6/27と10/31の会場開催時)

編集工学研究所 ブックサロンスペース本楼

東京都世田谷区赤堤2丁目15−3

 

■課題図書

以下をご購入の上、ご参加ください。

(1)黒鳥社より刊行の冊子(受講者に追ってお知らせします)

(2)ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』

(3)ウンベルト・エーコ『フーコーの振り子』

(4)武邑光裕『Outlying 僻遠の文化史』 (rn press)

(5)松岡正剛監修『情報の歴史21 増補版』(編集工学研究所)

└編集工学研究所のサイトからご購入いただくと、電子PDF版がセットで届きます。

 

■受講費用

(1)リアル受講費用(全五回):20万円(税別) 限定15名

武邑塾過去参加者価格:15万円(税別)、学生(U23)価格:10万円(税別)

初回と最終回は編集工学研究所ブックサロンスペース本楼でのリアル会場参加、第二回から第四回はZOOMでのオンライン講義になります。講義中の武邑光裕氏とのディスカッション等があります。

(2)オンライン受講費用(全五回):10万円(税別)

武邑塾過去参加者価格:8万円(税別)、学生(U23)価格:5万円(税別)

全5回とも、オンライン配信の聴講になります。第一回と第五回は本楼会場からの、5台以上のカメラとスイッチングによる臨場感あるLIVE配信です。第二回から第四回まではZOOM画面での配信になります。*オンライン聴講生は、聴講(オブザーブ)のみです。発言などはありません。

 

■募集人数

(1)受講生:15名限定

(2)オンライン聴講生:制限なし

 

■受講資格

どなたでも受講いただけます。

■お申し込み方法

▶︎▶︎▶︎▶︎こちらより、お申し込みください。◀︎◀︎◀︎◀︎

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