N project(大阪)にて10月21日(土)より寺本明志の個展「花の背を見るとき」を開催

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N project(大阪)にて10月21日(土)より寺本明志個展「花の背を見るとき」を開催

寺本明志、Patio-登る人-、2023

N projectでは、2023年10月21日(土)から11月10日(金)まで、寺本明志の個展「花の背を見るとき」を開催いたします。

寺本明志(てらもと あかし b.1992)は神奈川県出身で多摩美術大学大学院博士前期課程(修士)絵画専攻油画研究領域を修了し、現在は相模原市のスタジオArt space Kaikas’を拠点に活動しています。寺本は絵画のみならず、過去にはインスタレーションにも取り組み、空間を意識した展示方法や画面構成を一貫して試み続けてきました。これまで発表された作品のほとんどが「Patio(中庭)」と題され、外と内の境界のない中立的な場所に日常的な道具、人やもの、かつてみた景色の断片など統一性のないものを等価に描き込みながら、先に描いたものを足掛かりに次に描くものを考え、そこで起きる事象間に発生する関係性によって、一枚の絵画が紡がれていきます。

本展は「花の背を見るとき」と題し、制作過程において即興的に立ち現れる事象の裏側、鑑賞者の視線からは見えない場所への好奇心と恐怖心を見定め、自身と絵画も対等であることを意識して描き出された近作から最新作を発表いたします。

Artist Portrait by Rie Toguchi

平子雄一のキュレーションによるグループ展「In search of others」(2022年5月KOTARO NUKAGA(天王洲、東京)で開催)では、寺本の絵画における自然態と違和感がないまぜとなった事象同士の関係性が、我々が生きる環境に存在する、人モノふくめた多様な要素の関係性を鑑賞者に再考させ得ると言及されています。

本個展の開催にあたり、平子雄一が寄せたテキストを下記にご紹介いたします。

「絵画作品は全てがフィクションだと言っても過言では無いかも知れない。いくら写実的に描こうとも、実写とは伝わるモノが違う。絵描きならわかると思うが、どこまで鑑賞者を無視して思い切り表現してしまうか(特に具象絵画を描く絵描きは)常に葛藤していると思う。

初めて寺本くんの作品を見た時から、上手にキャンバスの上で遊んでいるなと思っていた。子供が多種のおもちゃをテーブルの上に並べて家を作ったり、グループを作ってみたりしている感覚を絵画に生かしているんじゃ無いかと思う。多くの場合、モチーフの配置と配色を決めている間に少し興醒めしてしまい「遊び」が抜けてしまい落ち着いた絵画になりがちだが、寺本くんは最後まで遊べていると思う。これは稀有なものだしそこが寺本くんの作品の最大の魅力だと思う。

画家個人が作り出したキャンバス上の世界は、実在はしないが、その過程と意図はリアルなものだ。そこをいかに読み解き、楽しむかで価値が生まれる。寺本くんの絵画を読めばきっと楽しいと思う。なぜなら寺本くんがちゃんと遊んでいるから。」

初日10月21日(土)は作家が終日(11:00-18:00)在廊いたしますので、この機会にぜひご来場ください。

N projectにて皆様のご来廊とご高覧をお待ちしております。

■開催概要

寺本明志個展「花の背を見るとき」

会期:2023年10月21日(土) -11月10日(金)

開廊時間:月-金10:00-17:00、土11:00-18:00、日祝休廊

■会場

N project

〒530-0047 大阪市北区西天満5-8-8 2F

JR東西線「大阪天満宮駅」/ 大阪メトロ谷町線・堺筋線「南森町駅」

1番出口から徒歩5分

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Posted by 鬼岩 正和